2019年4月18日 | 未分類 |
今までの人生の中で両親や兄弟、
はたまた学校の先生や部活の監督たちから、一度はこう言われたことがありませんか?
いまの自分の歩き方を思い返して下さい。
そして質問です。
「前を向いて歩いていますか?」
こんにちは、スタッフの菅野です。
最近、街を歩いていると、前を向いて歩いている人が減ってきている様に感じます。歩くということは、当たり前のように行っているもので、特に何も気にせず歩いていると思います。
しかし、「歩き方」に少し気を付ければ腰痛、膝痛、の痛みが少なくなることや、人によっては痛みが無くなることが多々あります。
気がつくと視線が下がり地面を見るように歩いていたりしていませんか?スマホを見ながら歩く、階段を昇る時に下を向いて歩き、降りてくる人とぶつかりそうになってしまった、などの経験をしたことがある人がいらっしゃるのではないでしょうか。
歩行姿勢は身体の状態に影響があるものです。
自分では気付かずに前を向いて歩いていないことが多く、その歩行姿勢が身体の痛み(首、腰や膝など)、重怠さや疲労などにつながります。
今回は自分の歩き方をいまいちど見つめ直してみましょう。
当院では患者さんの歩き方は必ずチェックします。ベッドに誘導する際に歩き方を診ることで、患者さんの痛みの原因がわかることもあります。
では、歩く時に何に気を付ければ良いのでしょうか?
実は「前を向いて歩くこと。」が一番重要になります。
「足下をしっかり見ないと危ないじゃないか」と思う方もいらっしゃるかと思います。実際に足下が不自由な高齢者の歩き方をみると、足下を気にして下を見て歩いている姿が本当に多いです。
では、本当にあのような歩き方が安全な歩き方なのでしょうか?
下を向いて歩いているということは猫背になって歩いているということになります。猫背になると股関節の動きが制限されてしまうので脚が上がってきません。脚が上がらなければ脚が前に出なかったり、少しの段差につまずいてしまったりしてしまうかもしれません。
これでは、転ばない様に気を付けているはずなのに逆に転びやすい歩き方になってしまっています。そのため、まずは、猫背にならない様に前を向いて胸をはって歩くということが大切です。
つぎに、しっかり足の指を使って歩くということです。自分の足の指を見たとき真っ直ぐ伸びていますか?指をしっかり、開いたり閉じたりすることはできますか?これが出来ない方は、足の指を上手く使って歩くことができていない可能性が高いです。
足の指を上手く使えていない人の多くは、歩行時ににペンギンの様な歩き方で、べた足になっていることが多いです。歩行時には足裏荷重が、
踵→小指の付け根→親指の付け根→足の指
に移動し地面を蹴り出す事が出来ると言われています。しかし、足の指が使えていないと親指の付け根に荷重がかからず、地面を蹴りだすことが出来なくなってしまいます。
なぜ、うまく足の指を上手く使えなくなってしまっているのでしょうか?チューブソックスや靴が合っていないことが原因となるものがありますが、一番多い原因としては骨盤が立っていないことです。
骨盤が寝てしまうと脚の外側の筋肉を多く使い、脚の外側への荷重が強くなり脚の内側の筋肉が使えず脚の指を使いにくい状態になります。こうした歩き方を続けることで足の裏の筋肉が落ち、扁平足へ繋がります。そうなると、ますます身体に負担をかかります。姿勢が悪いという理由だけで、身体に多くの負担をかけてしまうのです。
日常生活の基本の一つである「歩く」ということ。その「歩く」という基本動作が上手に出来なく、身体に余計な負担をかけてしまっては、身体に痛みが出る可能性は非常に高くなります。健康のために歩いていたはずなのに、実は身体に負担をかけていた、なんてことになってしまいます。
「歩く」ことは決して悪いことではありません。「正しい姿勢の歩き方」が大切なのです。「前を向いて胸を張って歩く。」簡単なようで実はちゃんと出来ていないことが多い歩き方。
一度、顔をあげて歩いてみてください。いつもよりも足が前に出る感覚や歩きやすさを感じる筈です。歩行時は前を向いて歩き、自分の体を正しく使い、痛みがない幸せな生活を過ごしましょう。
地面を見て歩いていると小銭は拾う可能性はありますが、その後に貴方の痛みにかかる医療費はもっと高くついてしまいますよ。